お箏は、13絃、17絃、20絃など、いろいろありますが、いづれも弦に柱(じ)を立て、音高を整えて演奏します。
ここでは、通常の13絃。
13個の音しか奏でられない。。。わけではありません。13本の弦の13の音程以外にも左手で弦を押すことで既成の音より高い音程を作ることができます。
これが「押し手」という技法で、1音分高くすることを「強押し」
半音高くすることを「弱押し」※2。
古典の曲では1音半押す場合がありますが、現代の楽器調整ではテトロン糸を強く張るので正確に1音半押すのはかなり難しいです。
そう考えますと、昔は絹糸であったのに加え、箏に張る弦の張りもさほど強くなかったのでしょう。
「押し手」は左手の人差し指と中指を中心に柱の15センチほど左側を押します
かなりの力も必要ですし、押した指先の痛さは避けられません
左手の人差し指、中指に、糸の跡が赤く線で入ったりします
そうです、これが、お箏のお稽古3大忍耐(by KORORIN-SHANN)
「正座」「キツく嵌める箏爪」「押し手」
の1つですネ
お箏の教則本に、「押し手のない!」というキャッチフレーズがあるものがあります。
初心者や子供向けの曲が発表されていますが、ニーズがあるのも納得!
一方で、そんな大変な押し手の技法をマスターするとその先に「後押し」※3
「突き色」※4
という発展型の技法が楽しめます。
あらかじめ弦を押して音程を作るのではなく、弾いた直後の弦の余韻を半音や1音上げるのです
左手の押し方(タイミングやスピード)によって様々なニュアンスをつけることができます。
また、余韻が残っている間に押す、放すを繰り返すと音の上げ下げを左手が操ることが可能です。
これぞ弦楽器の醍醐味!
現行の楽譜には記号しか記されていないので、そのニュアンスはお稽古で先生に習うしかないですね。
まずは演奏の鑑賞ポイントとして注目(注聴!?)してみてください。
オススメ曲
八橋検校「六段の調」
宮城道雄「三つの遊び より まりつき」箏独奏曲
山本邦山「紫苑」十七絃・尺八二重奏曲
[KORORIN-SHANN]
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